- 2024年1日27日
- 男性専門美容室の経営者が出来る求人難対策3選
- 皆様、こんにちは。
男髪グループ代表の大西則和と申します。
今回のテーマは、“深刻さを増す理美容業界の人手不足”をどうにか出来ないものか!?
以前ブログで“現場”で出来る求人難対策をアップ致しましたが、今回は“経営者”が出来る事をレクチャーするブログとなります。
是非、ご覧になって下さいませ。
目次:
・人手不足の原因
・具体的対策
・まとめ
◉人手不足の原因
対策の前に、原因をハッキリとさせなければ対策の取りようが無いとの事で‥。
何故?我々理美容業界は常に人手不足なのでしょうか?今の時代は特に人手不足なのですが、これは今に始まった問題では無く、我々の業界では割と慢性的な問題となっております。
原因その①‥“若手の業界離れ”
原因その②‥“離職率の高さ”
原因その③‥“労働集約型産業”
原因その④‥“親御さんが別業界”
原因その⑤‥“親御さんが同業界”
・“若手の業界離れ”
カリスマ美容師ブームがあった頃は、高校生の将来なりたい職業第1位にもなった事があったのですが、ブームが薄れるにつれ人気も徐々に下火になり、今では年に2,000名程しか、新たな理容師が誕生していない様です‥。
【出典:公益財団法人 理容師美容師試験研修センター】
https://www.rbc.or.jp/exam/past_result/
となると、1つの都道府県あたり40数名になってしまいます‥。
それに対し全国に理容店が11万5千店舗《2020年》ありますので、言わずもがなですね‥
【出典:ビュートピア】
https://www.beautopia.jp/63101/amp/
・“離職率の高さ”
華やかさに憧れる形で理美容業界に入って来る若者は多く、意外にも地道な積み重ねが多いこの業界に驚き、道半ばで辞めてしまったり、実力主義の色が濃い業界の為その事がプレッシャーになってしまったりと、いわゆる現実とのギャップに参ってしまう若者がある程度でてしまう事も原因です。
・“労働集約型産業”
こちらは、いわゆる労働条件に響いてくる問題です。我々理美容業界は働く人が居ないと始まらない“労働集約型”です。機械に任せておけば自動で売上が上がるわけではなく、基本的にはお客様お1人に対してスタッフ1人が対応し、初めて売上が発生します。ですのでいつも忙しい超人気店は別として、構造的に生産性が低くなりやすく、結果長時間労働になりがちです。いわゆるビジネスモデルとしてブラックになりやすいと言う側面は否めません‥。
【しかし現在は、当グループをはじめ多くの企業様がこの問題に取り組み、業界全体がホワイトに近づいております】
又、営業時間外にもレッスンをする事があったり、お給料の水準が低かったり、オーナーが個人事業主の為に社会保険【厚生年金etc】が未加入であったり、残業代の未払いや、休みの日の撮影会等々‥。そんなお店がまだまだあるのも事実なので、本当に理美容が好きな方々でないと残りにくくなっている点も原因かと考えます。
・“親御さんが別業界”
求職者の親御様が、理美容業界では無いパターンも求人難である原因の1つです。コチラはズバリ理美容業界の労働条件にあると私は思います。親御様が同業界の方であれば『労働条件よりも将来性を見なさい』という様なアドバイスをされる事があるので、求職者である子供さんも納得する事が多いのですが、親御様が別業界であれば将来性の部分があまりイメージ出来ない為に、のっけの労働条件の悪さに目が向いてしまい求職者である子供さんに『大変な仕事やぞ』とアドバイスしてしまう事が多いようです。
・“親御さんが同業界”
逆に親御様が理美容業界であるパターンも原因となる事があります。コチラの原因は、ズバリ親御様が経営するお店がうまくいっていない事です。最近は1000円カットさんや、メンズ専門サロン、NY barberスタイルのお店等々コンセプトのハッキリとしたお店が増えていますので、町の散髪屋さんといったお店に陰りが見えてきている様に思えます。そんな現状から、お店を継ぐ為に子供達に理美容業界入りしてくれとはなかなか言い出しにくい様です。子供達も親御さんがお店の切盛りに悩まれている様子を見ると、継ぎたい気持ちが薄れる事も多いようです。
大まかに上記に挙げた要素が原因となり、理美容業界を目指す方々自体が減っております。
◉具体的対策
・“若手の業界離れ”
コチラの問題解決策は“BtoCである事のアピール”だと考えます。一般的な企業はビジネスtoビジネスであるがゆえに、“最終消費者の顔”が見えにくく=“自分のした仕事が最終的に喜んでもらえたのか?どうなのか?がわかりにくいと言う状況になりがちですが、我々理美容の仕事はビジネスtoカスタマーですので最終消費者の方がお客様です。よって良くも悪くもお客様に喜んで頂けたか?どうか?を判断しやすく=やりがいを感じやすいと言う構造です。その点をシッカリとアピールしていく事で、最近の若年層が仕事に対して求めることの1つである“やりがい”を持てる業界だと感じるのでは?と考えています。
・“離職率の高さ”
コチラの問題解決策は“会社ルールの厳格化とそのチェック体制を整える”事だと考えます。いわゆる悪い意味でのアットホームさや、ゆるさを薄くする事です。そう聞くとブラック企業や軍隊をイメージしてしまうかと思いますが、その意味としては“気の使い合いを極力無くす=人間関係のトラブルを極力無くす”事に有ります。会社のルールがぼんやりしていると、個々の従業員による勝手ルールが出来たり、あの先輩はこう言っていた、こっちの店長からは違うことを言われた等々何をどうすれば正解なのか?わからなくなったり、顔色の伺い合いや気の使い合い、はたまた最悪の場合イジメにつながったりします。そう言った人間関係のトラブルを極力ゼロにしていく方法論としての“会社ルールの厳格化とチェック体制”なのです。我々男髪グループはコチラのマネジメント方法を徐々に構築中です。
・“労働集約型産業”
コチラの問題解決策は“AIや機械の導入”と考えます。製造業程のAI導入や機械化は難しいとしても、労働集約型産業最大のデメリットである生産性の低さは何とかしないといけません。構造上儲けにくいので、当然従業員の分前も少なくなってしまっています。従来で有れば“店販”に力を入れてその問題解決を図っていたお店が多く有りました。“店販”とは我々の業界用語で、シャンプーやワックスと言ったいわゆる物販の事です。店販は従業員の時間を奪わない売上なので、理屈の上では売上に天井が有りません。よって生産性向上に寄与するのですが、場合によっては押売り感に繋がってしまうと言うデメリットがある為に注意が必要な問題解決策です。我々男髪グループでは、アンチエイジングを意識されたお客様に対し水素関連のメニューやレンタル事業を通して生産性の向上を図っております。
・“親御さんが別業界”
コチラの問題解決策は“労働条件の向上と福利厚生の充実”だと考えます。一般的に理美容業界は色々キツイとイメージされている様です。一昔前は正にそのイメージ通りだったわけですが、近年弊社を始め多くの企業様がその辺りの改善に努めています。弊社でも“厚生年金を始めとする社会保険の完備・1分単位での残業代・深夜割増賃金・休日出勤割増賃金の支払い・有給休暇の全取得・週休2日あるいは3日制度・勤務年数による加給等々を整備して参りました。近頃は“シェアサロンや業務委託サロン”で働くフリーランス理美容師が増えていますが、2023年10月から導入されたインボイス制度により働き方を見直す方も増えるのではないでしょうか?雇用というスタイルを取っている企業は、将来の安心感を提供し続ける事で今後ますます“親御さんが別業界”の方から信頼を得られると感じています。
・“親御さんが同業界”
コチラの問題解決策は“儲ける”しか無いと思います。それぞれのお店や会社が儲ける事で“理美容業界全体に活気が出る”そこまでのムーブメントにならない限り一旦ついてしまったイメージの払拭は難しいと考えます。それには一瞬のブームや流行りで利益を出すのでは無く、ドッシリ安定した儲けの構造、仕組みを作り上げる事。又、“好きだからできる仕事から誰でも目指せる仕事”にしていく事です。後者は人を売りにしていく属人的側面がある業界ですのでなかなかバランスを取る事が難しい問題ですが、弊社では技術と人間性両面からの教育システムで解決が出来たらと考えております。
◉まとめ
なかなか課題の多い理美容業界ですが、お客様をカッコよくしたり、美しくしたり、スッキリさせたり、明日への活力を提供したり、リラックスや癒しのプレゼントが出来たりと本当に良い仕事です。これまで理美容業界にそれほど関心がなかった方も関心をもって頂けるキッカケになればと思いながら、コチラのブログをお終いとさせて頂きます。
最後までご覧頂きありがとうございました。
株式会社ラージェスト 大西則和
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