オーナーブログ
2023年2日8日
理容師人手不足に対し現場で出来る3つの事。
皆様、こんにちは。
男髪グループ代表の大西則和と申します。
 今回のテーマは、“深刻さを増す理美容業界の人手不足”をどうにか出来ないものか!?
経営者レベルで出来る事をレクチャーするブログは色々とありますが、実際の現場レベルで出来る事を記したブログが余り見当たらなかったので、私なりにまとめてみました。
是非、ご覧になって下さいませ。

目次:
・人手不足の原因
・具体的対策
・まとめ



◉人手不足の原因
 対策の前に、原因をハッキリとさせなければ対策の取りようが無いとの事で‥。
何故?我々理美容業界は常に人手不足なのでしょうか?今の時代は特に人手不足なのですが、これは今に始まった問題では無く、我々の業界では割と慢性的な問題となっております。
原因その①‥“若手の業界離れ”
原因その②‥“離職率の高さ”
原因その③‥“労働集約型産業”
原因その④‥“親御さんが別業界”
原因その⑤‥“親御さんが同業界”

・“若手の業界離れ”
 カリスマ美容師ブームがあった頃は、高校生の将来なりたい職業第1位にもなった事があったのですが、ブームが薄れるにつれ人気も徐々に下火になり、今では年に2,000名程しか、新たな理容師が誕生していない様です‥。
【出典:公益財団法人 理容師美容師試験研修センター】

https://www.rbc.or.jp/exam/past_result/

となると、1つの都道府県あたり40数名になってしまいます‥。
それに対し全国に理容店が11万5千店舗《2020年》ありますので、言わずもがなですね‥
【出典:ビュートピア】

https://www.beautopia.jp/63101/amp/

・“離職率の高さ”
 華やかさに憧れる形で理美容業界に入って来る若者は多く、意外にも地道な積み重ねが多いこの業界に驚き、道半ばで辞めてしまったり、実力主義の色が濃い業界の為その事がプレッシャーになってしまったりと、いわゆる現実とのギャップに参ってしまう若者がある程度でてしまう事も原因です。

・“労働集約型産業”
 こちらは、いわゆる労働条件に響いてくる問題です。我々理美容業界は働く人が居ないと始まらない“労働集約型”です。機械に任せておけば自動で売上が上がるわけではなく、基本的にはお客様お1人に対してスタッフ1人が対応し、初めて売上が発生します。ですのでいつも忙しい超人気店は別として、構造的に生産性が低くなりやすく、結果長時間労働になりがちです。いわゆるビジネスモデルとしてブラックになりやすいと言う側面は否めません‥。
【しかし現在は、当グループをはじめ多くの企業様がこの問題に取り組み、業界全体がホワイトに近づいております】
 又、営業時間外にもレッスンをする事があったり、お給料の水準が低かったり、オーナーが個人事業主の為に社会保険【厚生年金etc】が未加入であったり、残業代の未払いや、休みの日の撮影会等々‥。そんなお店がまだまだあるのも事実なので、本当に理美容が好きな方々でないと残りにくくなっている点も原因かと考えます。

・“親御さんが別業界”
 求職者の親御様が、理美容業界では無いパターンも求人難である原因の1つです。コチラはズバリ理美容業界の労働条件にあると私は思います。親御様が同業界の方であれば『労働条件よりも将来性を見なさい』という様なアドバイスをされる事があるので、求職者である子供さんも納得する事が多いのですが、親御様が別業界であれば将来性の部分があまりイメージ出来ない為に、のっけの労働条件の悪さに目が向いてしまい求職者である子供さんに『大変な仕事やぞ』とアドバイスしてしまう事が多いようです。

・“親御さんが同業界”
 逆に親御様が理美容業界であるパターンも原因となる事があります。コチラの原因は、ズバリ親御様が経営するお店がうまくいっていない事です。最近は1000円カットさんや、メンズ専門サロン、NY barberスタイルのお店等々コンセプトのハッキリとしたお店が増えていますので、町の散髪屋さんといったお店に陰りが見えてきている様に思えます。そんな現状から、お店を継ぐ為に子供達に理美容業界入りしてくれとはなかなか言い出しにくい様です。子供達も親御さんがお店の切盛りに悩まれている様子を見ると、継ぎたい気持ちが薄れる事も多いようです。

 大まかに上記に挙げた要素が原因となり、理美容業界を目指す方々自体が減っております。



◉具体的対策
 では、その原因に対する“現場で出来る具体的対策”ですが、“若手の業界離れ”に対しては好きだからできる仕事と言われない業界にしていく必要があると思います。ズバリ生産性を上げる事が対策となります。現場のスタッフ一人一人が経営者感覚を持ち“労働時間と経費”の削減に努める事です。なるべく早く帰れるように頭を絞る事で生産性が上がり、好きだからできる仕事から、誰でも目指せる仕事に昇華していく事。

 “離職率の高さ”に対し現場メンバーが出来ることは、ズバリスタッフ同士のコミュニケーションを取りすぎない事です。コレは意外に思われるかもしれませんが、実際に本気で取り組むと案外良い結果が出ます。スタッフ同士での飲み会、食事会、クラブ活動、運動会、社員旅行等々‥以前は弊社でもかなりやっておりましたが、今はほとんどやめました。職場は仕事をする場所なので、社員同士が仲良くする場所ではありません。仕事仲間としてキチンと向き合い、粛々と業務を遂行する事が会社のルールとしては決まっていると、意外にもスタッフ同士が気を使う事無くスムースに仕事が進み、いわゆる人間関係の悩みでの離職を減らせます。

 “労働集約型産業”に対する現場メンバーが出来る事は、“若手の業界離れ”に対してお伝えした対策と同じで、待機時間を減らし、無駄遣いを減らす工夫をする事で生産性を高める事です。

 “親御さんが別業界”、“親御さんが同業界”に対してはなかなか現場メンバーで出来る事は限られてきます‥。この2パターンの原因は店の外側にあるからです。コチラの原因に関しては経営者がシッカリと取り組む他無いと思います。
経営者側が出来る対策に関しては、別のブログでご紹介していきます。



◉まとめ
この様に、現場メンバーにも出来る求人難対策はあります。我々理美容業界は、直接お客様にサービスを届けることが出来るやりがいある仕事です。そんな良い仕事ですのでウィークポイントは減らしいき、理美容業界に入りたい!と思う方々が増える事を願ってブログをお終いと致します。


株式会社ラージェスト代表 大西則和

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